彼女と別れたのが3年前。仕事は順調だし、収入も安定している。でも気づいたら出会いがゼロになっていた。
職場は男ばかりのIT企業。飲み会もほとんどない。休日は家でコードを書くか、ゲームするか。マッチングアプリは以前使ったことがあるが、メッセージのやり取りが面倒で続かなかった。
「このままでいいのか」と思い始めたのが38歳の誕生日を過ぎたあたりだ。
友人の一言で知ったパパ活
きっかけは同い年の友人との飲み会だった。彼も独身で、趣味は似たようなもの。ただ彼は定期的に女性と食事をしている様子で、どこで出会っているのかを聞いたら「パパ活アプリだよ」と返ってきた。
正直、最初は引いた。「それって風俗みたいなもんじゃないの?」と思った。でも友人の話を聞くうちに、イメージが変わってきた。
お金を払って女性と食事をする。その後どうなるかは完全に当事者次第。法律的にも問題ない。調べてみると、大手のパパ活アプリはちゃんと運営会社があって、本人確認もある。
「意外とまとも」だと分かった
調べれば調べるほど「偏見だったな」という感覚になった。
サービスとしての透明性は、普通のマッチングアプリと大して変わらない。違うのは「お互いの目的が最初から明確」という点だ。女性側は経済的な支援を求めている。男性側は出会いを求めている。最初から条件がオープンな分、変な期待をしなくて済む。
30代後半の独身男にとって、マッチングアプリで同世代の女性とマッチングするのは正直難しい。でもパパ活アプリなら年齢のハンデが少ない、むしろ「経済力がある」という点でアドバンテージになる。
そう気づいた時点で、試してみようという気になっていた。
パパ活アプリに登録した初日の感想
友人に勧められたアプリをいくつか調べた結果、最初はペイターズにした。審査制で変な業者が少ないと聞いたのと、IT企業勤務という職業がプロフィールとして使えそうだったから。
登録自体は10分もかからなかった。ただプロフィール作成で詰まった。
「自己紹介文」の欄が空白のままだと審査が通りにくいと書いてあって、何を書けばいいか分からない。仕事のことを書くのか、趣味を書くのか。「誠実に付き合える方を探しています」みたいなテンプレは使いたくなかった。
結局「IT企業でエンジニアをしています。週末は時間があるので、美味しいものを食べに行けるような関係を作れたら嬉しいです」という感じの文章にした。
女性プロフィールを見た率直な感想
審査が通って女性一覧を見た瞬間の感想は「思ったより普通の子が多い」だった。
正直、もっと派手な感じか、逆にもっと怪しい感じを想像していた。でも実際に並んでいるのは、どこにでもいそうな20代の女性たちだった。大学生、OL、フリーランスと自己紹介している子もいた。
「この子と飲み会で隣になっても全然おかしくないな」と思うようなプロフィールばかりだった。
最初のいいねを送る緊張感
プロフィールを一通り見て、気になった子に「いいね」を送ることにした。最初の1件を送るのに15分くらいかかった。変な話だが、緊張した。
相手は22歳の大学生。プロフィール写真は笑顔で、自己紹介文もしっかり書いてあった。「いいね」を送ったらすぐに返ってきた。
そこからメッセージのやり取りが始まった。思ったよりテンポよく会話が進んで、登録初日で顔合わせの約束まで取り付けることができた。
スムーズすぎて逆に怖かったが、これがパパ活アプリのリズムなんだと後から分かった。
待ち合わせ前の謎の緊張感
初めての顔合わせは渋谷のカフェだった。待ち合わせの30分前に着いてしまって、近くのコンビニで時間を潰した。
服装はジャケット+チノパン。清潔感重視でいこうと思って、前日に靴も磨いた。「普通のデートと同じだ」と自分に言い聞かせていたが、やっぱり緊張していた。
初めて会う相手が「写真通りかどうか」という不安が一番大きかった。
「思ったより普通のデートだった」
相手は写真とほぼ同じ見た目だった。その時点でかなり安心した。
会話は最初こそぎこちなかったが、仕事の話から趣味の話に流れていくうちに普通に盛り上がった。相手は大学でデザインを勉強していて、ゲームの話でも共通点があって話しやすかった。
「パパ活っぽい会話」というのは特になかった。お手当の話も向こうから最初にさらっと確認してきて、「はい、こちらです」と封筒を渡して終わった。金額は事前にメッセージで合意していた3万円。
お手当の渡し方は事前に準備した
お手当を渡すタイミングと方法は事前に調べていた。封筒に入れて、席を立つ前に渡すのが一般的らしい。裸で出すのは避けた方がいいと書いてあったので、コンビニで小さな封筒を買って準備した。
渡す時に「今日ありがとうございました」と一言添えるだけで十分だった。相手も自然に受け取ってくれて、変な空気にはならなかった。
全体を通して、思っていたよりずっと「普通のデート」だった。これが正直な感想だ。2回目以降に繋げるためにどうすればいいかを、その帰り道にずっと考えていた。

